累積的リフレクション

投稿者: 小澤 稔浩

1年の終わりを迎えるとき、来年に向く人もいれば、今年を振り返る人もいると思います。私は過去的感情が優先される気がしていて、こういったときは振り返ることが多いです。

さて、振り返りの難しいところはよかったところをどこまで振り返るかです。よくないことは嫌でも反省しますが、よかったことを振り返るのは意識しないと少なくなるように思います。何がよかったか理解せずに進んだことで分からなくなったときに戻る場所がなくなり、結果として曖昧さから抜けられずに迷ってしまうのが一番のリスクです。それならば、未来を向く前に振り返っておきたいといったリスク回避型思考故に、過去的感情が優先されているのだと思います。

そういった背景もあり、今年のよかったところを探そうと思ったのですが、問題はそれがなかなか上手くありません。上手くいっていたものほど、下手に知識がついて客観性を持てるようになり、小ささを知ってしまうのが原因でしょうか。

自分のようなタイプの人は、今この瞬間に何が出来るかよりも時系列のなかで相対的に捉えるのがいいように思っています。思い返すと、この記事では継続しているものを探していました。継続しているものが自分の価値観であるならば、それとは逆に時系列から探した変化はよかったものであり苦労したものなのでしょう。

こういう国もあったなぁと思いながらも転々としていく旅する魔女の小説を読んでいると、こんな時期もあったなぁと区切ってしまうのもありなのかなと思ってきました。人はどうにも過去との決別が苦手な一方で、すべてを忘れたら空白の時間になってしまう怖さを抱えています。そういった背景のもと、切り離すように意図的に区切りをつけつつ、切り離したことを覚えておくというのはいいアイデアに思っています。例えばシルバーウィークは遊び続けていましたが、そういった時期も私だけの本の3章くらいにある息抜きパートだと思えば、いろいろな経験を面白く感じられような気がするといったお話です。よくもまあ最近は帰ってから何時間も参考書なんて読んでいるなぁと思いますが、8章くらいは勉強の国なのでしょうか?

こうやってひとつひとつ区切っていくのがマイブームです。忘れることなく振り返りながらも、捉われないという距離感が過ごしやすいなと思いました。来年もよろしくお願いいたします。